オタクの学習手帳

暗黒魔界通信 。主に女性声優の話をしていました。今後はボードゲームや、教養になりそうなこと、お金のはなしを気ままに書いていこうかと存じます。

ラブライブスーパースター感想【★★☆☆☆】

私は本シリーズのファンであるのだが、この作品の前半(特に3話まで)は
非常に丁寧に描かれており、シリーズでも最高のスタートだと思えた。


その理由は、まず葉月恋という明確に敵対する人物がおり、その試練を乗り越える為の短期的な目標があった。その目標の為に主人公達が努力する姿が丁寧に描かれていたからだと思う。ここまでは、会長に嫌味がある程度で、人間のイヤな部分が描かれていなかった。

 

もともと細かいことを気にするアニメでないとは、分かっているのだが、それを超えるカタルシスがある訳でもなく悶々とした為レビューを書いている。

しかし、後半に行くにつれ、粗が目立ちストーリーに集中出来なくなった。

私が思う問題点を挙げる。

 

 

 


廃校設定


まず、主人公達の通う学校は、新設校である。だが、来年度には定員が集まらないかもしれないと、会長に打ち明けられる。何をいってるか分からねえと思うが俺にも分からねえ。 頑張って学校作ったけどそれで力尽きたみたいなことを言っていた気もしますが、ちょっと無理があると思います。前作の虹ヶ咲の様に廃校問題から離れてもいいと思いますが、外伝作品で無いこちらは、上から何か言われたのかもしれません。しかし、新設校ということを、メンバーの学年が同じという事以外活かせていないと思います。伝統と言えばそれまでですが、もう少し変化をして欲しいです。また、この学校には普通科と音楽科があります。

 

展開について

このアニメで一番酷かったところが、7.8話の葉月恋の加入に絡む話だと思っています。

・生徒会長選挙で葉月恋が出る事になる
・葉月恋はスクールアイドルを認めておらず、当選したら潰されるかもしれないので

 平安名すみれを対抗馬に出す。
・音楽科と普通科で協力した文化祭にしようと公約をだし葉月恋が生徒会長に就任

 する。
・就任した途端に音楽科中心の文化祭にするとかいいだし非難囂囂
・葉月恋は、主人公達に母が学校の創設者であり学校を守りたいが来年度は人が集ま

 らないかもしれないとカミングアウトする。
・葉月恋の母はスクールアイドルをやっていたが、それに関わるものが残って

 いないのでスクールアイドルをやらない方がいいと思っているとカミングアウト

 する。
・大衆からは抗議やリコールを求める声
・全校集会で袋叩きにされる葉月恋
・主人公は証拠を見つけ、お母さんはスクールアイドルを後悔していない、

 スクールアイドルを通じて学校は1つになれた、またそういう学校作りたい思っていたんやでと諭す。
・不満は納まり、拍手喝采の大衆
・葉月恋加入、そして大衆も集まり拍手喝采

 

こう並べると意外と筋道はある気がしてきてしまった…

なんだろうその、拍手しとけば良い雰囲気で解決出来るっていう演出、やめてもらっていいすか?まあ、葉月の雰囲気で改心してそうなのを察していたんでしょうが、事情をまるでしらない大衆が主人公の発言から全てを察し拍手するという演出に狂気を感じてしまいました。また、最終回ではあっさりと廃校問題も解決しています。

もう1つ、マッチポンプという意味では、平安名すみれがセンターになった回です。
この回は、ラップを取り入れる曲が課題とされ、器用な平安名をセンターにしようと決めたのですが、学校のコミュニティに投稿しどうかと聞いたら、他の人の方がいいんじゃないかという意見が多数を占めていたのです。元々このアニメでは平安名の扱いが酷く、生徒会で出馬した際にもマイナス票になるレベルでした。イジメ推奨アニメか? ですが、平安名と一番反発していた可可が、平安名の努力を認めセンターをこのまま続けることを勧めたのです。初期の優しかった可可が返ってきたのか… ここで更に可可が留学生なのですが、結果を出せなければ帰国するという要素も出てきて涙を加速させています。 

厳密にいうとどちらもマッチポンプではないのですが、どちらも自分達でややこしくした問題を自分達で解決するという風に思えます。明確な課題が与えられていた3話以前との違いです。
 更に細かいことをいうと、可可は、結果を出せなければ帰国とが出てきましたが、今まで練習してきたような描写は無く、体力もない、というかそんな条件の留学なのに、スクールアイドル部のない新設校に入ったのかという疑問すら湧いてきてしまいます。僕はティアラが飛ぶとかは、そんなに気にならなかったのですが、こういう粗があると物語に没頭できなくなってしまいます。いや、ほんとフェリーでの往復の時間からダンスの練習の時間考えろとか全く思ってませんよ。

 

方向性が分からない


 先に廃校問題も1期の内に解決しましたし、可可の帰国問題もぽっと出たっきりです。2期に期待ですね。また、今回は今までの主人公と違い、可可に誘われてスクールアイドルを始めたので何を目的にスクールアイドルをやっているのか、視聴者は追いつけなくなっているように思います。最終回になってようやく、負けることに悔しいという感情を手に入れたので、これからではありますが 今までの動機が、可可の為にやってきて、スクールアイドルなら歌えるということだけに思います。
 その上に廃校、帰国問題と重なってきて本筋がどこなのかと考えすぎてしまいます。

 

ギャグ

 先ほどの平安名すみれのイジメ問題もありましたが、花田十輝は女の子同士の言い争いをギャグと捉えているとしか思えません。可可は、事ある事に平安名すみれが嫌がる名称グソクムシと呼びます。
 NHKさん?イジメ推奨か?また、グループ名を決める回でも、主人公1人に押し付け、決まらないとどうするんですかと真面目系の登場人物が怒る、何度このシリーズで見たか分からないパターンです。
 こういった醜い部分を描く必要があるのかと思います。勿論ギャグのつもりでやっているのでしょうが。昨今、誰も傷つけないお笑いも登場しましたし、そのようなものが求められていると思います。
 そればかりになっても仕方がありませんし、偏見に塗れた誰かを傷つけるお笑いも必要だと思います。
 しかし、1つのグループで同じ夢に向かっていくラブライブというコンテンツに必要かと言われると違うと思います。いわゆる萌アニメでそんなギスギスを見たい訳がないんだよなあ。最近になってまんがタイムきららが好きなおっさんの気持ちが分かってきますた。


キャラクターの個性について

 これは、サンシャインでも言われていることですが、キャラクターがbot化しています。botとは一定のタスクや処理を自動化するためのアプリケーションやプログラムのことで、アニメの場合、キャラクターが同じ事しか喋らない場合にこう言われます。本作では、特に平安名すみれが被害にあったと思います。口を開けばギャラクシー、○○ったら○○よ!を連発するのです。ラブライブの女の子は、物語を進める為だけのセリフと、少しのbotと素敵な作画で出来ている。
 最後に、このアニメの被害者を紹介します。葉月恋さんです。この人がこのアニメでやったことは、主人公らの邪魔とエロサイトを見たことと、たこ焼きを食ったくらいしかありません。葉月恋推しの人は本当に可哀そうだと思います。ギャグでエロサイトをみる?NHKさんいいんですか?せっかくの頭がキレる生徒会長なのだから、参謀役にでもなればいいものの、大体の仕事は主人公の仕事であり、葉月恋はこのような不名誉なことしかしていないキャラクターになってしまいました。というかワンマンチームすぎる。

 

まとめ

 私は3話まで本当に楽しんで見ていたのです。しかし、7.8話でもうダメだと思いました。それ以降は細かい粗もありましたが、まあいつものラブライブだなという感じでした。もう、この同じフォーマットでやる必要もないと思います。廃校や花田脚本から脱却して先に進みましょうよ。ネームバリューが有って信者も多いコンテンツなのでこう言って意見はマイノリティだとは思いますが、ラブライブはもっと良い作品を作れると思っているからこその意見です。ちなみに推しは、、ラストサムライこと嵐千砂都ちゃんですかねえ…

 

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